RAWとJPEGの違いとは?初心者でもわかるデジタルカメラ入門

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デジタルカメラでの撮影を始めると必ずと言っていいほど耳にする「RAW」と「JPEG」という2つの画像フォーマット。

これらは何が違うのか、どちらを選べば良いのか、迷ってしまう初心者の方も多いのではないでしょうか。

この記事では、RAWとJPEGの基本的な違い、それぞれの利点と欠点、そして撮影シーンに応じた最適な選び方について解説します。

初心者でもすぐに理解できるよう、できるだけわかりやすくお伝えしますのでぜひ最後までご覧ください。


目次

RAWとは何か?

RAW(ロー)とは、カメラのセンサーが捉えた情報をほぼそのまま保存する画像形式です。

RAWは日本語で「生の」といった意味を持ち、その名の通り、カメラ内で画像処理を行わず、生データの状態で保存されます。

例えば、あなたがカメラのシャッターボタンを押すと、センサーが光をキャッチし、その光の情報をデジタルデータに変換します。

RAWファイルはこのデジタルデータを圧縮せず、ほぼそのまま保存するため、画像の色やディテールが非常に豊かです。

しかし、その分ファイルサイズも大きくなります。

一般的にJPEGの5倍から10倍以上のサイズになることも珍しくありません。

RAWファイルは未加工の状態なので専用のソフトウェアを使用して現像(データの処理と変換)する必要があります。

これには少し手間がかかりますが、露出やホワイトバランス、コントラストなどを自由に調整できるため、最終的な画像の品質を大きく向上させることが可能です。

【RAWのメリット】

  • 高い画質:RAWファイルは非圧縮なので、JPEGに比べて色の階調やディテールが豊かで、より正確な表現が可能です。
  • 編集の自由度:現像時に露出やホワイトバランス、彩度などを大幅に調整できるため、思い通りの画像に仕上げやすいです。
  • ダイナミックレンジが広い:明暗差が大きいシーンでも、シャドウ(暗い部分)やハイライト(明るい部分)の情報を豊富に残すことができます。

【RAWのデメリット】

  • ファイルサイズが大きい:RAWは圧縮されていないため、ストレージを多く消費し、保存できる枚数が少なくなります。
  • 現像が必要:撮影後すぐに使えるわけではなく、専用のソフトウェアを使用して処理する必要があります。
  • 互換性が限られる:RAWファイルはカメラメーカーや機種ごとに異なる形式を持つため、互換性に制限があります。

JPEGとは何か?

一方、JPEG(ジェイペグ)は、一般的に使用される圧縮画像形式です。

カメラが自動的にシャープネスやコントラスト、ホワイトバランスなどを調整し、圧縮して保存するため、RAWよりもファイルサイズが小さく、撮影後すぐに使用できます。

JPEGは「不可逆圧縮」と呼ばれる形式を使用しており、ファイルサイズを小さくするために一部の情報を削除します。

このため、圧縮率が高くなると画像の劣化が目立つようになりますが、日常的な撮影やSNSでの共有などには最適です。

【JPEGのメリット】

  • ファイルサイズが小さい:圧縮されているため、ストレージにたくさんの写真を保存できます。
  • すぐに使用できる:カメラ内で処理が完了しているため、撮影後の編集作業が不要で、そのまま印刷や共有が可能です。
  • 高い互換性:ほとんどのデバイスやソフトウェアで表示・編集できるため、扱いやすさが抜群です。

【JPEGのデメリット】

  • 画質の劣化:圧縮の際に一部の情報が失われるため、RAWに比べて画質が低下する可能性があります。
  • 編集の自由度が低い:圧縮後の画像は編集の幅が限られており、特に色や明るさの大幅な調整が難しくなります。
  • 多重圧縮のリスク:編集を加えて再保存するたびに画質が劣化する可能性があります。

RAWとJPEG、どちらを選ぶべきか?

それでは、初心者の方はどちらの形式を選べば良いのでしょうか?

選択は、主に撮影目的やシーンによって異なります。

【RAWを選ぶべき場合】

  • 後で編集する予定がある場合:特に写真の色や明るさ、コントラストに細かく手を加えたいときは、RAW形式が最適です。風景写真やポートレート撮影など、細部にこだわりたい場合にもおすすめです。
  • 最高の画質を求める場合:印刷やギャラリー展示など、高品質な仕上がりが必要な場合は、RAWでの撮影が向いています。
  • 露出やホワイトバランスに自信がない場合:撮影時に設定をミスしても、RAWなら後から修正できる余地が大きいため、安心して撮影できます。

【JPEGを選ぶべき場合】

  • すぐに写真を使いたい場合:旅行中やイベントで撮った写真をすぐにSNSでシェアしたい場合、JPEGが便利です。編集の手間が省けるので、そのままのデータを活用できます。
  • ストレージを節約したい場合:JPEGはファイルサイズが小さいため、メモリーカードやハードディスクの容量を節約できます。大量の写真を保存したいときには最適です。
  • 後処理の時間を短縮したい場合:編集に時間をかけたくないときや、カメラが自動で最適な画像を生成してくれる場合、JPEGで十分です。

RAW+JPEGモードの活用方法

多くのカメラでは、「RAW+JPEGモード」を選択することができます。

このモードを使えば、RAWとJPEGの両方の画像を同時に保存することが可能です。

この方法の利点は、JPEGを使ってすぐに写真を共有しつつ、RAWを使って後で詳細な編集を行えることです。

初心者の方には、まずこのモードを試してみるのも良いでしょう。


まとめ

RAWとJPEGの違いは、画質、編集の自由度、ファイルサイズ、互換性などにあります。

初心者の方が最適な形式を選ぶためには、まず自分の撮影目的やシーンに応じて考えることが大切です。

高い画質と編集の自由度を求めるならRAW、手軽さと共有のしやすさを重視するならJPEGを選ぶのが基本です。

また、どちらか一方に絞る必要はありません。

シーンに応じて使い分けたり、RAW+JPEGモードで両方のメリットを享受したりすることで、撮影の幅が広がります。

最終的には、自分にとって最も使いやすい方法を見つけることが、楽しい写真ライフを続けるための鍵となるでしょう。

これからもカメラを持って、さまざまな瞬間を切り取っていきましょう。

写真はあなたの見た世界を、唯一無二の形で記録する素晴らしい方法です。

その一歩として、RAWとJPEGの違いを理解し、最適なフォーマットを選んでください。幸せな撮影ライフを応援しています!

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